子供を産んだ体
昔の職場の社長がよく言っていた言葉。
「私は子供を産んだ女性が好きだ。女性は子供を産むと、体も雰囲気もとても魅力的になる。」
当時私は独身で子供もいなかったので
この社長の言葉を変態趣味のように感じていた。
それに私は子供を産んだら女は終わりだとも思っていた。
ところが、これまで生きてきた中で何人かの男性が「子供を産んだ女性が好きだ。」と言っているのを聞いた。
みんな30代から50代の男性だ。
子供を産んだことがある女性ならわかると思うのだが、産む前と産んだ後で体全体が変化したことに自分自身でも気付く。
それは体型とかそういうことではなくて、細胞自体が変わったような体が違うステップに移行したような感覚だ。
体内で人間をひとり創り出して産み落としているのだから変わって当然と言えば当然なのだけど。
わかりやすく例えるなら、
子供を産む前の体は「トースト」だった。
カリカリに焼けていつも渇いていた。バターを乗せると一気に吸収する。
子供を産んだ後の体は「フレンチトースト」だ。
ミルクと砂糖と卵をたっぷりと吸い込み、いまにも溢れそうだ。
ちなみに、まだ男性経験のなかった時は「生食パン」だ(なんのこっちゃ)
何が違うのかと言うと、一見は産んだ女性も産んでいない女性も違いがないように感じるのだが、体から放たれる「何か」と肌の質感が違うらしい。
中でもそれが顕著に現れた女性が広末涼子さんだと思う。
産んだ後の彼女はどこかおおらかな魅力を持ち、ミルクを浸したような身体になっている。
男性はこれに弱いのだ。
なぜか小雪さんは子供を産んだ女性の質感と、たおやかさがある。
きっと彼女は「母性」という女性最大の魅力を人より多く持ち合わせているのだろう。
子供のいる人生
以前、テレビで離婚会見をしている男性が「生まれ変わったら子供のいない人生を歩んでみたい。」と言っていた。
子供に対してひどいことを言っているように聞こえるかもしれないし、テレビで言うのはどうかと思うのだが、彼の気持ちはよくわかる。
子供のいない人生、つまり自分のために時間を使い自分のためだけに自由に生きてみたいということだ。
私は普通の母親よりはかなり自由に生きているほうだと思う。
それでもやっぱり子供がいるっていうことは違う。
子供を産んでから初めて
「子供がいなかった時って本当に自由な時間があって、それを好きに使える状況にあったんだ」と知った。子供がいなかった時はそういうことに気がついていなかった。
もし子供がいなかったとしたら、
3日間くらいただひたすらベッドで微睡んでいてもいい。
1日中ジャンクフードを食べたりスナック菓子を夕食代わりにしたっていい。
バイオレンスな映画も見放題。
世間からどう思われたって警察沙汰になったって平気。
まあ、私の場合そんなくだらないことなんだけどね。
ただ言えるのは、
私の立っている場所にはもう温かい雨が降っていて
私の手を小さく暖かい手が握っている。